【部活紹介】リトウ部

リトウ部

OZmagazine TRIP × リトウ部コラボ企画

「沖縄のリトウたち」OZ TRIP発売記念イベントレポート

 

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BUKATSUDOを拠点に活動する、島好きが集まる部活「リトウ部」。
リトウ部が主催したイベントをじっくりレポートいたします!

OZmagazineTRIP編集部×リトウ部のトークイベント

「島の旅へ」を特集としたOZmagazineTRIP2017年夏号の発売を記念して、OZmagazineTRIP編集部(以下、OZTRIP編集部)とリトウ部によるトークセッションイベントが行われました。

OZTRIP編集部が2017年夏号の特集を作るにあたり、「リトウ部」が協力させていただいたというご縁があり、今回のイベントを開催することになりました。

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※リトウ部のスライドより抜粋

 

会場のBUKATSUDOイベントホールには、島好き&島に興味がある皆様が集合。

登壇していただいたOZTRIP編集部の編集長 古川誠(ふるかわ・まこと)さん、副編集長 岩下綾(いわした・あや)さんからは、OZmagazineTRIPを作るにあたっての思いや、今回の「島の旅へ」の編集裏話などをお聞かせいただきました。

後半に行われたワークショップでは、OZTRIP編集部の皆様とイベントにご参加いただいた皆様がグループにわかれて、沖縄を舞台にした島を満喫するモデルコースを作りました。

島好きな仲間とともに、島の魅力を語り、島の魅力をたっぷり考えた3時間のイベント。本記事では、イベントの様子(前半)をお伝えいたします。

 

※会場:BUKATSUDO
※開催日:2017年7月5日
※主催:BUKATSUDO リトウ部

リトウ部とは?

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島好きがあつまるゆるーい場

「島好きの人が、好きな島のことをはなしたり、知らない島の話を聞いたり、行ってみたい島のことを想像したり、そういう共感がうまれる、ゆるーい場があってもいいよね」

そんな思いから生まれた部活が「リトウ部」。

飲み物片手に気軽には話そう、島に行ったことが無くてもなんとなく興味があればOK、島の景色だけでなく住人にもフォーカスをあててみよう、どの島もリスペクトしよう、いままで共感されなかった島の話題もまずは話してみよう……といったゆるーいルールのもと、島を楽しむための様々な活動を実施&企画しています。

たとえば、その島の人になったつもりでプレゼンする「みんなが島のコンシェルジュ」、離島の特産品を味わう「リトウ食」、島に行ったらやりたいことを並べて島ライフをプランニングする「空想プランニング」など。

そのほか、リトウ部ツアー、島への移住相談、リトウ部コンシェルジュなども企画中しており、ゆるく、楽しくをモットーに活動中。

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前半は編集部のお話を中心に紹介

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今回のトークセッションでは、前半はOZTRIP編集部のお話を中心とした「雑誌作りの観点からの島の話」、後半はリトウ部と来場者も交えたクロストークを行いました。

イベントレポート前半は、まずはOZTRIP編集部のお話をお伝えしたいと思います。

OZTRIP編集部の「雑誌作りの観点からの島の話」

※以下、トーク内容書き起こしでお届けいたします。

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編集長 古川さん(以下、古川さん):

お招きいただきましてありがとうございました。

OZmagazineって3つ雑誌があって、OZmagazineの本誌と、旅の専門誌のOZmagazineTRIP、ライフスタイルを提案するOZmagazinePLUS、その三つの雑誌を一緒に編集長させてもらっています。

TRIPチームは、副編集長の岩下をはじめ、他ののメンバー全員来てますんで、みんなで楽しく過ごせればと思いますのでよろしくお願いします。

今日は長く時間取っていただいてるみたいなので、前半は僕らの雑誌づくりの観点から島のお話をさせていただいて、後半はクロストークの中で、個人的に行って良かった島などをお話しできればいいなと思っています。

TravelからTRIPへ

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※OZTRIP編集部のスライドより抜粋

古川さん:

OZmagazineの本誌は、今年で発行30周年なんですね。

OZmagazineは昔、OZmagazineTravelという雑誌をずっと作っていて。スライドの左上ですね。このチームはずーっとながく一緒にやっていててチームワーク抜群なんですけど、2014年にTravelからTRIPというのに変わったんですね。

なんで変わったかっていうと、「トラベル」と「トリップ」ってちょっと意味合いが違うんじゃないかと思っていて、「我々がやってるのトラベルだっけか?」っていうのから始まって。

ちょっと一回難しいところに行っちゃったんですけど、変えてみようかなと思って「トリップ」に。どちらかというと、「旅行」より「旅」ということにフォーカスしたいなと思って、その決意も込めて2014年に「TRIP」に変更しました。

そして2014年の夏から「TRIP」を変えたのがこちら、スライドの右側なんですよね。

で、なんで変えたかというと、「皆さんにもっと気軽に旅に出てほしいな」という気持ちを込めて、雑誌のサイズを小さくして、紙を軽くしてるんですね。

それもちょっとしたことなんですけど、前の左側のやつはずいぶん重かったんですよね。そういうことも含めて、気軽に旅に出てください、構えずにみんなで旅を楽しみましょう、というメッセージを込めて小さくさせていただきました。

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※OZTRIP編集部のスライドより抜粋

古川さん:

大事にしていることが3つあって、一番大きいのはどの表紙も「meet japan」と書いてあって、日本の知らないところ、日本の良いところを探しましょう、日本に出会いましょうというメッセージを込めています。

案外我々は、SNSがあるから、いろんな場所を知ってるような気分になるんですけど、たとえば島の話でも、石垣島に行っても牛汁を知らないという人もいっぱいいる。住んでる人たちからすると「毎日食べてるものだよ」っていうものかもしれないけど、我々にとってみてはすごい新鮮なものだと思います。

そういった、実際に行ってみることで日本の解像度を上げてくみたいな思いを、「meet japan」の中に込めて行こうかなと考えています。

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※OZTRIP編集部のスライドより抜粋

古川さん:

それから、「旅のトレンドと季節感を意識した特集」を作っています。
三か月に1回しか出ない雑誌なんで、そのタイミングでトレンド感のあるものだったり季節感のあるものだったり。たとえば、夏だったらちょっと遠くまで行きたいよね、春だったらそんな休み取れないから何したいよね、ということを含め、そういったことを掛け算しながらやっていますと。

で最後は、「旅先で良い一日を過ごすための丁寧な情報」。100点のスライドですね!

副編集長 岩下さん(以下、岩下さん):
ありがとうございます!

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古川さん:
これ、資料を岩下さんに作ってもらって僕がしゃべっています。

OZmagazineのすべての媒体の読後感として、使った後は「いい一日だったな」と思ってもらいたい、というようなメッセージを込めていて。

だから旅に出て、帰ってきて寝たときに「いい旅だったな」って思えるのはいい一日なんだと思うし、旅先でも泊まった時に「いい一日だったな」と思ってもらえるような、使いやすい情報を思いやりを持って作る、というのを心掛けています。

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古川さん:

丁寧に作っていきましょう、ということですね。

「旅の季節感を意識した特集」というのは、簡単に言うと、「いまこういうのはやっているからどこ行こうというトレンド」じゃなくて、もうちょっと何ていうんでしょうね、「世の中のムードみたいのを大事にしている感じ」というところですね。

世の中に流行っているものではなくて、例えば「今ってみんなインスタで写真上げてインスタで見てもらって共有したい、という旅先を潜在的に探しているよね」というのは、なんとなくのムードですよね。トレンドでもあるけどムード。

それでいうと、例えば、電車×絶景の旅、みたいな感じの掛け算は、電車の旅っていうのは、案外「電車」「旅」って検索すると調べられると思うんですけども、「電車」「絶景」を掛け算するとなかなか調べづらくなったりする。そういったトレンドの掛け算をすることによって、雑誌でしか得られない情報みたいなものを提案していきたいなというふうに思っています。

夏の旅というと、夏だから非日常感も含めて皆さんの潜在的な欲求があると思います。でも雑誌で潜在的な欲求というのを出していっても、皆さんそれはSNSで調べちゃうんですね。

もうちょっと上手くその欲求にアプローチできるか考えると、「非日常感を求めているんだな」「じゃあどこに行ったらいいんだろうか」というときに、我々としては「じゃあ今回は島に行ってみようか」っていう、単純な感覚で雑誌作りをしています。

で、実際に島に行ったときに、どういう情報が我々にとってリアリティアのある情報で、どうしたら企画にリアリティを付与できるかという話し合いから始まって、リトウ部さんとのお付き合いに至ったというところであります。

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※リトウ部のスライドより抜粋

古川さん:

とにかくこれがすべてなんです。読者にとって親切な情報をどう編集するかという観点で、SNSの情報発信は不親切ということではなくて、不十分だと思うんですよね。

SNSの情報にあるのは親近感だと思うんですよね。自分の知っている人が発信している情報なので親近感が湧くんですよね。で、雑誌の情報は何が求められているかって言うと、信頼感が求められているんです。信頼される情報をいかに出せるか。

それを、両極で二元論で話しちゃうと、今はSNSのほうが親近感の情報が強いから雑誌の売り上げが落ちていくとういのがあるんですが、じゃあどうしたらいいかとなった時に我々が考えたのが、「親近感と信頼感、両方あるものをどうやって作れるのか」ということです。

で、その「親近感」というのを持ってもらうにはどうしたらいいか、となったときに、リアリティを大事に作る、リアリティがすべてだなと思います、と。

まっさらな気持ちで現地を見る

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古川さん:
なのでこの辺を一個ずつ解説していくと、実体験はかなり意識してますね。

岩下さん:
そうですね。まず、特集は今回なにやろうか、となったときに、編集部員もまっさらな気持ちで、とりあえず「行ってみよう」とやってみるんですね。それこそ本当に読者の皆さんが「ちょっと島行ってみようか」という軽い気持ちで旅をするのと一緒で、まず島に行ってみます。

わりと何も調べずに行ったりもします。行ったときに、「この島思ったより広いな」とか、「バスが一時間に一本しかない」とか。読者の皆様はそういうことに直面すると思うので、まずは行ってみて体感して、一番いい情報に落としていきたいなと努めています。

古川さん:
とにかく行ってみないとわからない。綺麗な景色を写真でバンと見せるのとは、これはイージーなことなので、いいフォトグラファーと行けばできることです。それを見て読者が行きたいと思って島に行ったときに、たとえば実際バスがなかったとか、車がないと回れない島だった、というのは、これは不親切だと思うんですよね。

OZmagazineTRIPを読んでくださってる方は女性の方がほとんどなんですよね。女性の方で運転が得意な方ってそんなたくさんいらっしゃらないので、レンタカーを使わなきゃならないというのは島に行くうえで問題になるなと思っているんですね。

「運転できないと島って回れないんじゃないか」という先入観もあると思ったので、運転できないと行きづらい島は全部外しましょう、という議論があったりとかして。そういうふうにやって、実体験に基づいて紙面を作っていくのを、ひとつの約束事としています。

 リアリティのある誌面づくり

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※OZTRIP編集部のスライドより抜粋

古川さん:

それから次の、スライド右上、「みんなの声」というところで、今回のリトウ部ですね。

岩下さん:
やっぱり私たちも、全部の島を行ききれてるわけではないので。じゃあどうしようというときにちょうど、リトウ部さんが一回目のイベントが終わった直後だったので、あっ、見つけた!と思って。

部長の鈴木さんにご連絡をさせていただいて、島に行ってらっしゃる皆さんの体験談というのを聴かせていただきました。

古川さん:
OZTRIP編集部で特集作りを行う前に、リトウ部の皆さんにご協力いただいて、編集部主催のヒアリング会を開催しました。

たくさんの部員の皆様が参加してくだって、島の魅力を語っていただいたり、島でのリアルな体験を教えていただいたり。僕らも知らなかった面白い話をたくさん聞くことができ、ありがとうございました。

僕も参加したかったんですけど、ちょっと別件が入っちゃってこれなかったんですけど。でも、おかげさまでほんとにいい誌面ができたなと思います。

評判もすごくよくて、「信頼性がある」って言ってもらえるんですよね。リトウ部さんが出てくださったことによって、リアリティあるよね、ってなって。てほんとに今日はお礼が言いたいなと思いました。

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※リトウ部のスライドより抜粋

古川さん:

あと、プロに聞いてみようっていうのは、たとえばリトウ部さんもある意味ではプロだと思うんですけど、今回でいうと例えばカベルナリア吉田さんっていう沖縄の書籍を書いてらっしゃる方、この方にお声かけして、「ディープインパクト食堂」というのをやってもらいました。

実はカベルナリアさんというのは、OZmagazineTravelの元編集長なんですよ。ぼくが20年前にこの会社に入社したときは、OZmagazineの増刊の編集長はすべてカベルナリアさんがやっていて。

編集者の大事なのは、一声かけたときに誰が協力してくれるか、ということなんですよね。今回でいうとまたご縁ができたので、この先リトウの話をするときは、我々としては真っ先にリトウ部さんのことが思い浮かぶと思いますし、今日ここで皆さんと出会ったことによってまた新しいつながりが生まれればいいなと思っています。

そういった意味でいうと、常に周りに仲良くしてくださってる方たちがいるかとか、自分たちにできないことを知っている方たちがを周りにいるかどうか、というのを常に意識して雑誌作りをしています。

雑誌を作るうえでのポイント

古川さん:
最後、一般の方にも聞いてみよう、っていうのもすごく大事なことで、我々はこう思っているというのがあっても、「いや実は違いますよ」という情報もある。

けっこうあるんですよね。そうなったときにOZmagazineは、OZmallっていうWebサイトを持っていて、ここにたくさんの会員の方がいらっしゃるので、その方にアンケートをパっとなげると、二日間ぐらいで7、800アンケートぐらい帰ってくるですね。そういうのを見ると、読者の声、インサイトみたいのが見えて。

アンケートって嘘も書けたりするから、マルバツだけで見てるとなかなか見切れないところもあるんですけど、よーく見るとそこにインサイトが隠れていることが多くて。それもしっかり見ながら雑誌を作っていきたいなとも思っています。

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※OZTRIP編集部のスライドより抜粋

岩下さん:
そういう風に皆さんからご意見をいただいて、私たちが雑誌を作り始めるときに必ず約束事を決めるんですけど、まずポイント①は、「運転できなくても女の人が楽しくまわれる島を掲載しましょう」という、徒歩と自転車でまわれるような島をメインに誌面を組み立てるようにしました。

掲載候補には小豆島とかいろいろいっぱい上がったんですけど泣く泣く落とした、という形ですね。

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※OZTRIP編集部のスライドより抜粋

岩下さん:

で、ポイント②がですね、各島のページの中でも、徒歩と自転車でまわれるような導線をちゃんと考えたお店の情報を出すようにしています。

竹富島のページを例に挙げると、そもそも「自転車で島をめぐる」っていう提案をしていて、一周ちゃんとまわれて、その途中でちゃんと休憩もできるようにごはんスポットも数件入れる、という展開になっております。

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※OZTRIP編集部のスライドより抜粋

岩下さん:

ポイント③はですね、TRIPを手に取る方の多くは、まだ目的地も決まっていない方も非常に多いので、だからこそ、「東京からこの島どれぐらいの距離感があるんだろう?」とか「旅費ってざっくり幾ら?」とか「どんな楽しみがあってベストな滞在日数はどれぐらい?」っていうのが、わりと行き先を選ぶ基準になったりするので、あらかじめ編集部のほうでお調べして、「こんな感じの滞在ができて、いくらで」っていうモデルコースを必ず出すように心がけています。

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※OZTRIP編集部のスライドより抜粋

岩下さん:

そしてポイント④ですね。意外と雑誌作ってらっしゃらない方は分からないと思うんですけど、私たち旅の雑誌なので地図を大事にしていて、今回も詳細な地図で、パっと見で位置関係がちゃんとわかるようにしていて、プラスアルファの情報も入れてさらに旅が楽しくなるように心がけています。

雑誌を作る中で、地図屋さんというのがいらっしゃるんですよ。で、その地図屋さんはすごいプロ意識のある方で、行ったことのない島や場所に、時間があると行ってロケハンをしてくださるんですよね。で、ちゃんとこの地図で迷わないように、路地とか、看板とか写真を撮ってきて、きっちり作ってくださるので、この地図で行けるようになっています。

シンプルに言うと、読者が使いやすいような誌面になってくれたらいいな、という思いで作っています。

古川さん:
雑誌の編集っていうのが、皆さんが毎日一生懸命働いている間に、皆さんの代わりに、面白いことを先に体験して、面白いことを体系化して、それを使いやすくしておいたものをご用意させていただいて。

気が向いたらそれにのっとって島をまわってもらえればいいし、アレンジしていただいてもいいし。その受け取り方は自由なんですけど、編集の仕事ってそういうことなんですよね。

世の中の面白いことを先回りして、皆さんに雑誌というパッケージでお届けするのが仕事なので、今回でいうと、我々が島を旅しないと何も始まらないというところから始まっています。

 

制作現場の裏話

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岩下さん:
こんな真面目なことを言っておりますが、制作現場ではいろんなことが日々巻き起こっているので、ちょっと裏話をさせていただきたいなと思います。

今回、表紙の撮影で枕鹿島にも行ったんですけども、モデルさんもカメラマンも、とにかく全員スタッフ自転車で移動っていう。レンタカーがそもそも無かった、っていうのもあるんですけど。もう汗だくだし、メイクは崩れちゃうんですよね。

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※OZTRIP編集部のスライドより抜粋

岩下さん:

あと、島に限らず地方あるあるですけど、東京とは違う時間の流れにわりと翻弄されたりします。とくに島だったりすると、「日が暮れたらお店閉めちゃうよ」みたいな。

そういうのんびりしたところがあってか、電話をしても出ない。これはアポイントの時もそうですし、ちょっと確認したいときとかも出なかったりということがあって一週間ずっと電話をかけ続けたりとかしています。

で、エピソードとしては、渡嘉敷島のお店にアポイントを取りたいということで、ずっと一週間電話をかけ続けたんですけど、全然連絡が取れない。そこで、別の取材でそのお店の前を通ったら、ばったりその店主さんと遭遇して、その場でOKだよって言ってくれました。

東京だと、取材の申請書を出したりとか、本部にご連絡をお願いしますとか、いろいろな手続きがある中で、本当に島の方はおおらかで、ぱったり会ったらもう友人のように接してくださるというのも、私たちの旅の雑誌を作るうえで、出会いの楽しみなんだな、と思います。

 

「夏の島へ」特集号の表紙づくり

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岩下さん:
あとは、今回の表紙ですね。

古川さん:
表紙の候補は本当にいっぱい作るんですよね。で、結局あれに落ち着いてるんですけども、どうやって選ぶかっていうと、本屋さんに持って行って、置くんですよ。並べておくんですね。そうするとこう、「書店に来たお客さんの目に入ってくるのはどれだ」っていうのが見えてくるんですよね。最後は好き嫌いになるんであれなんですけども、やっぱりこれは一目瞭然。

文字がいろんなところにカブっているから読みづらい、とかっていうのがあるわけですね。これでいうと、スライド真ん中の上の写真ってすごくいいじゃないですか(モデルさんが港の待合室に座っている写真)。

これはどこですか?

岩下さん:
これは渡嘉敷島ですね。

古川さん:
これはすごくいい写真ですけど、緑の上に黒い文字で「島の旅へ」と載せると、一気に本屋さんで見えづらくなってしまうんですね。コントラストがしっかりついてるのが見やすくなる、というのもあるので。

本屋さんに並べていって、色校に赤字をいれてもらったりしながら何度かやり直します、と。そして最終的に決まった表紙があの表紙なんです。スターツ出版は京橋にあるので、丸善の日本橋店に何度も行って、こうやって置いて。

岩下さん:
みんなで行くんですよね。

古川さん:
みんなで行って、わいわい、ああじゃない、こうじゃない、って言って。

販売部っていう本を売ってくださる部署の方とも行って、みんなそれぞれ違う意見を言い合うわけですよ。そうなってくると、正解がないので、最後は僕が決めるっていうことになっているので。

この写真で一番好きなやつは左上なんですよ。ダントツで。使いたかった表紙の写真。「島の旅へ」って書いたら、ものすごく島っぽいじゃないですか。これ、船の待合室なんですけど。その間に挟まる想像力っていうのは、表紙に関してはなるべく避けてるんですよね。直感的に「島!」「行きたい!」っていうのをなるべく選ばないと、皆さんに手に取ってもらえない、その辺の難しさはあるなとやっぱり思います。

 

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こんな感じで。雑誌づくりの観点のお話ばっかりでしたが、裏話はあまり話す機会がないので、話させていただきました。

ありがとうございました。

※書き起こしここまで

 

以上、OZTRIP編集部の皆様による、OZmagazineTRIP2017年夏号の特集「島の旅へ」に関するトークでした。

リアリティのある親切な情報を発信するために、そしてOZmagazineTRIPを使って旅に出た後に「いい一日だったな」と思ってもらえるために、編集部の皆様がどのように誌面作りを行っているか垣間見ることができました。

実は、イベントの中では、レポート中では掲載できない裏話や写真、ムービー、表紙案なども紹介していただきました。こちらも興味深い情報ばかりでしたが、お伝えできないのが残念!

 これからのリトウ部の活動もおたのしみに~◎
ライティング&photo:takumi sano

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