BUKATSUDO PRESS VOL.32 ~お弁当~

暑さが続くのかと思っていたら、急にあっさり秋めいてきた今日このごろ。
昼夜問わず過ごしやすい秋は絶好の行楽日和。
ということで、今回のテーマは行楽のお供として欠かせない「お弁当」です。
部員のみなさんのお弁当にまつわるエピソードをお楽しみください◎

レコード部

最近は職場へ手作り弁当を持参し、デスクで召し上がる方も多いのではないでしょうか。
そんなランチ時のBGMとして紹介したいのがBill EvansのWaltz for Debby。
1961年6月25日、NYのジャズクラブで行われたコンサートを空間ごと閉じ込た、美しいアルバ ムです。中でも特筆すべきはDetour Aheadという曲。
演奏だけでなく、観客の談笑する声や食器のぶつかり合う音が生々しく録音されています。これ を聴きながらお弁当を食べれば、当時の観客席へとワープしてニューヨーカーたちとテーブルを共 にしている錯覚に陥るでしょう。
優しい演奏とまばらな拍手を聴いて眠くなったのなら、そのままデスクにつっぷして寝てしまい
ましょう。
ピアノにつっぷしたような猫背スタイルで演奏したBill Evansを思いながら。

レコード部 ジャズ喫茶 野毛ダウンビート 店主 吉久修平

俳句

秋めくや弁当箱に箸の部屋

箸箱と一体になっているタイプの弁当箱がある。つまみをパカっと開けると中に箸が入っている。ただその箸はけっこう短いので、わたしは使っていない。ときどき箸の入っていないその部屋を開けては洗ってあげる。一方そこに収まるはずであった箸は、食器棚に眠っている。たまには箸を本来の部屋に戻してあげよう。そして好きなおかずをたくさん詰めてピクニックに出かけたい。秋はお弁当がおいしい季節だ。

かもめ句会 千野千佳
2017年よりかもめ句会に参加。薬剤師。天井までおしゃれなBUKATSUDO の空間と、かもめ句会のやさしい雰囲気が大好き。

カレー

私がお弁当に詰めるもの・・・彩りや季節を感じられるよう、健康を願い、食べる人を思っています。
Spiceの効能に惹かれ設立当初から参加している「つきいちスパイスカレー部」では、辛い物が苦手な私の「Spice=エスニックで辛い」というイメージを払拭し、香りの良さや美味しさ、奥深さ、そして食材との組合せの楽しさを教わりました。この5年でお弁当にもSpiceを使う事が多くなりました。

一見、和風なこのお弁当。ここには6種類のSpiceを使っています。Spiceは意外にも和の食材とも合うんです!皆さん、この6種類のSpiceがどこに使ってあるか探してみてください。

矢口 和香子
料理を作るのも、食べるのも、食べてもらうのも大好き!いつか食に携わりたいなぁ。料理教室を開くのが夢です。

本屋

『わたしの台所』(沢村 貞子/光文社文庫)
女優でエッセイストの著者が、昔ながらの質素で心豊かな日々を綴った一冊。
「私のお弁当」では、年を重ねた役者が現場に自分でつくったお弁当を持っていく良さについて、描かれています。「私のお弁当」があるおかげで、機嫌が良くなる。好きな時に好きなだけ食べられる。一人にもなれる。食いしん坊仲間と、お弁当を突っつくこともできる…。あぁ、いい。とてもいい。
「本のある暮らし」とも繋がるところがあるように思います。ご機嫌の源は、お弁当とか本とか、片手で持てる大きさなのかもしれません。

tsugubooks
会社員をしながら、「本をお届けする活動」を少しずつ。2016 年にカフェの本棚で書籍を販売する「間借り本屋」を、2019 年に自宅をひらき本を販売する「住み開き本屋」を開始。2020年は、東京都足立区の「読む団地」で、本のある暮らしをたのしむお手伝い。

くだもの

一年に一度、運動会のお弁当は唐揚げ、卵焼き、お稲荷さん、それから「ブドウ」が我が家の定番。最近のブドウは種も皮も気にせず食べられるものがたくさん出回っているけれど、わたしは母が一粒一粒皮をむいてくれた、ちょっとイビツだったり、種をかじっちゃったりするようなこの時のブドウが大好きで。
日常的にはスマートな美しさを求めていても、案外記憶に刻まれるのは不恰好な温もりなのかも。懐かしい思い出と共に、今年もブドウの季節を迎えました。

さかたかりん
BUKATSUDOスタッフ。休日には食農コミュニティ「えんちゃん農場パートナーズ」に参加し、「くだもの部、ときどき野菜。」の野菜担当。最近は自宅でパクチーを栽培し始める。将来の理想は映画「しあわせのパン」のような暮らしをたのしむこと。

ヨガ

お弁当は目に見えない「心のキャッチボール」だと感じる。
毎日家から送りだす、家族やパートナーに向けてのいってらっしゃい。
遠足や運動会、ちょっと特別な日には好物を忍ばせ頑張ってね、楽しんでね。
優しく背中を押すような温かい思いが込められているように感じる。
受け取り側も、空っぽになったお弁当箱を持って帰ってくることが、ありがとうの最大の表現である。
こんな風にお弁当だけではなく、私達の暮らしは目に見ない心のキャッチボールをしている。どんなボールを投げたり、受け取るかそれぞれ個性があって面白い。
暮らしのキャッチボールも思いやりという寄り添う心でボールの交換ができたらと心にしまっておきたいこと。

Maki
「自分らしさ」を大切に。
新しい「自分らしさ」を創る。という思いをのせ、ヨガやアーユルヴェーダ、フィットネスなどホリスティックな視野から1人1人に合わせたで自然体で心地よい暮らしのヒントをお伝えしています。
自然や心地よい空気が流れる鎌倉在住。

リトウ

商店で出会える島グルメ「島寿司」

伊豆諸島・小笠原諸島へ行くと必ずというほど見かけるのが、この「島寿司」。居酒屋さんや食堂はもちろんのこと、パッキングされて商店にも並んでいます。表面がつややかなべっこう色をしているのは、魚を醤油漬けにしているため。温暖な伊豆諸島・小笠原諸島では、新鮮な状態で魚を長期保存することが難しかったため、少しでも日持ちするようにとの工夫からこの「島寿司」が誕生したそうです。

商店で購入した「島寿司」を手にターミナルへ向かい、離島という環境だからこそ生まれた食文化に思いを馳せつつ、船や飛行機を待つ合間に小腹を満たすのが私の楽しみ。味付けは島やお店により異なるので、ぜひお気に入りの「島寿司」を見つけてみてください。

リトウ部 副部長 庄司真帆
編集社「アンドサタデー」共同代表。離島に近いゆるやかな空気が気に入り、逗子・葉山を拠点に活動中。「土曜日だけの珈琲店」や「逗子葉山 海街珈琲祭」を主宰するなど、場づくりを通して街の暮らしを編集している。2017年、離島話が尽きない鈴木哲也さん(部長)と意気投合してリトウ部を立ち上げ、副部長を務める。

紅茶

お弁当も水筒のお茶も作った場所から遠くに運んで味わうもの。だからこの二つの組み合わせは数時間後の食事の場面を考えて決める。定番の鮭弁当にはデカフェのオレンジピールティー、唐揚げや豚カツなどの揚げ物弁当にはさっぱりとさせてくれるファーストフラッシュやダージリンをストレートで。高校生の娘の部活には甘いパンといちごフレーバーティーに牛乳と砂糖をたっぷり入れた甘いアイスミルクティーを持たせる。朝食抜きで早朝に出勤する時は、塩おにぎりに濃く煮出した生姜入りアッサムのチャイを合わせる。職場に着いておにぎりを頬張りながら始業前に飲む熱いチャイは、私のガソリンでもあり1日頑張るためのお守りでもあるのだ。

紅茶部 河野多佳子(かわのたかこ)
紅茶部 部長 榎本充
2016年ごろ紅茶好き男子2名で発足。その後、紅茶好きメンバーが徐々に増え、現在は部員5名に。アフタヌーンティー講座や茶葉のブレンド会、アーユルヴェーダとのコラボなど、多種多様な紅茶に関するイベントを開催している。部員以外でも随時イベント参加大歓迎!

モドル

BUKATSUDO COFFEE

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