発酵兄妹と学んで味わった「発酵・こうじのちから」
8月最後の金曜日、大人向けワークショップの「学んで味わう、発酵・こうじのちから」がKITCHENにて行われました。
今回の講師、山梨・甲府からきてくださった【発酵兄妹】は、明治元年創業の老舗「五味醤油」を継ぐ6代目の五味仁さんと、妹・洋子さんのお二人。実のご兄妹です。
かつてはみんな自宅で仕込んでいた「手前みそ」や、発酵醸造文化の素晴らしさを広めるため、ワークショップで各地に出向いたり、絵本をつくったり、うたったりおどったりと幅広く活動されています。
金曜ということもあり、お仕事帰りに続々と集まる参加者のみなさん。
まずはアイスブレイクに「こうじのうた」のPVを見ながらサビの振り付けを覚えます。
つい口ずさんでしまうキャッチーな歌詞とかわいらしい曲の「こうじのうた」は、いざ踊ってみると意外にテンポが速い!踊りなれている発酵兄妹をお手本に、なんとかついていきます。
空気が和んだところで、「発酵」そして「こうじ」についての座学。
みそ、しょうゆ、ヨーグルト、チーズ、ワイン、ビール、日本酒、焼酎、納豆、酢……など、あらためて、発酵食品がわたしたちの食卓に欠かせないものだと実感します。
そして今回のメインテーマ「こうじ」のお話。
今は主に「みそ」の製造・販売をしている五味醤油では、その原料となる「こうじ」も製造・販売しています。
「米こうじ」と「麦こうじ」の2種類を、機械まかせではなく人の手でつくります。工程が異なるため両方を並行してつくるのは相当な手間がかかるそうで、他のみそ屋さんからは驚かれるそうですが、五味醤油では昔からやってきたことなので、大変だと感じたことはないとおっしゃる仁さん。
蒸したり、冷やしたり、平らにならしたり、乾燥させたり……そのさまざまな工程には、細かな温度調整も必須。こうじにかける愛情の深さが、そのおいしさを育てていることを学びました。
さて、その「こうじ」を使って、しょうゆ麦こうじをつくるワークショップに移ります。
●袋に入ったこうじを容器にあけて、水を含ませる。
●少し置いて、水とこうじが馴染んだら、ひたひたになるまでしょうゆを注ぎ、混ぜる。
と、今日の工程はここで終了。
自宅へ持ち帰り、室温に置いて一日一回かき混ぜて、こうじの芯がなくなるまで発酵したらしょうゆ麦こうじは完成!じわじわと楽しみがつづくワークショップなのです。
それぞれのしょうゆ麦こうじを仕込み終わったところで、お待ちかねの試食・試飲タイム。
きりっとおいしい甲州ワインで乾杯!
特製みそバーニャカウダ、米こうじのみで味付けをしたローストチキン、しょうゆ麦こうじとネギを乗せたお豆腐、きなこ味のみそかりんとう で「発酵」のおいしさをしっかり味わいました。
五味醤油では、手前みそ文化をさらに広めるため、工場に隣接したワークショップスペースのオープンに向けて準備中とのこと。また、11月に開催される「ワインツーリズムやまなし2015・秋」でも、甲府エリアの会場として参加されるそうですよ。
冬、みそ仕込みの季節を迎える頃に、発酵兄妹がまたBUKATSUDOに登場するかもしれません!発酵が気になり始めた方は、ぜひBUKATSUDOのホームページやSNSをチェックしてくださいね。
発酵兄妹と「学んで味わう、発酵・こうじのちから」
日程:2015年8月28日
講師:発酵兄妹(五味醤油/五味仁・五味洋子)